2010年 03月 04日
まちのつかいかた |
去年の夏くらいから考えていたベンチのプロトタイプを作りました。
仕組みはシンプルでいくつかのコーンの上に穴の開いた合板をはめ込むというだけのものです。
まだ構造が不安定な為改良していかないといけないのですが...
デザインとしては少し既視感のあるベンチですが、ベンチのデザインそのものよりも僕はこのベンチを用いて町で何ができるかということを考えています。
例えば町で使われていないであろうコーンに穴の開いた合板をスポッとはめ込むことで、そこに何かしらの用途が生まれる。座ったり寝転んだり...それもいいのですが、更にパフォーマンスとして「まちのつかいかた」をみんなに提案する方法はないかなと思っています。ここから先は色んな人たちと考えたいですね。
ここ二年間くらいパフォーマンスという言葉がかなり気になってきています。友人が演劇をしていることもあり、たまにその公演や稽古を見たりするのですが、そのうちに「フィクションとノンフィクションの境い目ってなんだろう」と考えるようになりました。
役者が演ずる時、役者はフィクションの世界の中に入っていく。
たったこれだけのことですが、そこには非常に多くの示唆が含まれているように思うのです。
あるものに付随する情報を書き換える事でそれを取り囲む文脈に変化が生まれる。これは様々な場面で出くわすことがあります。演劇も役者たちの世界(フィクション)が観てるこちらの世界(ノンフィクション)に接近または入り込んだりしていくことで新しい空間を獲得していくことが僕は面白いと思っています。
ロードコーンもまた保安器具というその立場からベンチの支柱という役目を演じることによって、まちの空間に変化をもたらしてくれる...かな
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by genten-tayo
| 2010-03-04 23:22